子供が喜ぶ引き出しの作り方

引き出し作りの5つのポイント

子供には身長に応じた高さの机で勉強してほしいという思いで、成長に合わせた学習机をDIYする事にしました(詳しくは「子供の成長に合わせた学習机の作り方」をご覧下さい)

当然、引き出しもDIYです

2回目ということで要領は心得ていますが、今回は子供に喜んで使ってほしい!という願いから5つのポイントに配慮して作りました

これから私が配慮した5つのポイントと引き出し作りのコツについて、詳しくお話ししたいと思います

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引き出し作りの5つのポイント

子供は大人と違って我慢して使うことはしません

だから子供が使いやすく、使うことに喜びを感じるような引き出しにする為、以下の5つのポイントに配慮しました
  1. 引き出しの大きさは、収納スペース優先で!
  2. 私の引き出し作りの基本は前回同様、収納スペース優先です(詳しくは「DIYで引出し作りにチャレンジした - 考え方編 - 」をご覧下さい)

  3. 化粧板は再塗装を考慮して、取外し可能にする
  4. 子供の好きな色に、子供自身でも簡単に塗装出来るようにする為です

  5. 子供が使いやすいように、開閉をスムーズにする
  6. 目標は、開け閉めが楽しくなるようなスムーズさです

  7. 引き出し枠に底板を取付けない
  8. 引き出しの中身がこぼれた時に、見つけやすくする為です

  9. 将来の事も考え、引き出し全体を着脱式にする
  10. 成長に応じてカスタマイズ出来るように、天板に鬼目ナット Eタイプ M6×13mm ねじ込みタイプ(赤丸部)を埋め込み、着脱式引出し枠にしました
着脱式引き出しにした為、作り方も前回とは若干異なるので、作り方についても詳しく説明していきます(前回の引き出し作りは「DIYで引出し作りにチャレンジした - 作業編 - 」をご覧下さい)

箱の作り方

引き出しは使用頻度の高い天板下センター引き出しのみにしたので、箱から先に作りました

作り方は
  1. 引き出しの大きさ・材料を決める
  2. 私は箱の材料に桐の集成材を使いました

  3. 図面を描く
  4. いつもはCADを使って図面を描くのですが、今回は箱から先に作るので、メモ書き程度に図面を描き、作った物を基準に次の作業に移る方法にしました

  5. 図面を元に材料を切断する
  6. 底板は箱の枠より少し大きめにカットします(理由は後で説明します)

  7. 向かい合う材料の寸法を揃える
  8. スムーズな開閉に欠かせないのが箱の精度です

    先板と前板、両側の側板の寸法を精度良く揃える事が、箱の精度を上げる一番の近道です

  9. 箱枠を組立てる
  10. 角が直角になるように、木工用ボンドとビスで組立てます

  11. 底板を取付ける
  12. 底板が枠からはみ出しますが、後で修正するので、はみ出した状態で取付けます(私は底板も木工用ボンドとビスで取付けました)

  13. 底板を修正(加工)する
  14. 写真の様に、後から枠に底板を揃えると、キレイに仕上がります

    底板を揃えるテクニックは「トリマーでDIYをワンランクアップ! - テクニック編 -」をご覧下さい

  15. 箱の高さを調整する
  16. 段差解消にはオービルサンダーよりランダムサンダーの方が適しています

    私はE-Value ランダムサンダー EWS-220Rに付属品の#60ペーパーを付けて、段差を解消しました
箱の精度で使いやすさが決まるので、ここまでこれば、もう少しで使いやすい引き出しの完成です

引き出し枠の作り方

今回は成長に応じてカスタマイズ出来るように、着脱式にしました

作り方は
  1. 枠の材料を切断する
  2. 私は枠にSPF材、ランナー(箱が滑る部分)にヒノキの角材を使用しました

  3. 枠材の大きさを揃える
  4. 箱と同じ理由ですが、箱とのクリアランス(0~1mm)を考慮して作業しましょう

  5. 取付け位置を決める
  6. 化粧板が天板から少し隠れる、着座位置の正面にしました

  7. 天板と引出し枠に穴を開ける
  8. 引出し枠は貫通穴を、天板は鬼目ナットを埋める深さの穴をあけます
    天板に穴を開ける場合、穴あけ深さに注意しましょう

    スターエム ドリルストッパーを使うと、材料を傷付けず、簡単に決まった深さの穴開けが出来ますよ

  9. 袖枠を天板に取付け、箱との隙間を確認する
  10. クリアランスが大きいと開閉時にガタつくので、私は高さ、横方向共0~1mmのクリアランスです

    高さ方向のクリアランスが大きい時は、袖枠を削り、小さい時は箱を削りましょう

  11. 奥側の枠を取付ける
  12. 袖板のそり防止の為に取付けます

  13. 箱の動きを確認する
  14. 箱を240番より粗いペーパーで研磨し、動きを確認します(塗装後に最終調整をするので、ある程度の滑り具合でOKです

    ガタつく場合、引っ掛かっている場所を特定して調整しましょう
後は塗装をすれば完成です

使いやすい引き出し作りの重要ポイント

  • 入れるモノを考慮した大きさにする
  • わからない場合は、大きめに作るのも一つの方法です

  • 精度の良い箱作り
  • 電動工具の扱い方をマスターすることで、簡単に精度良く作れるようになりますよ(トリマの使い方は「トリマーでDIYをワンランクアップ! - テクニック編 -」をご覧下さい、ランダムサンダーに関しては作成中の為、暫くお待ち下さい)

  • 箱と枠のクリアランス(隙間)は0mmを目標に!
  • クリアランスが大きいとガタに繋がり、スムーズな開閉に支障を及ぼします

引き出しがスムーズに開閉しない時の裏技

クリアランスが大きく、スムーズに開閉できない場合で、手直しが出来ない時の裏技を紹介します

それは枠に川口技研 敷居すべりテープを貼る事です

テープの厚みは約1mm有り、クリアランスが調整出来るだけでなく、テープに刻まれている溝が開閉時に発生する箱と枠の摩擦を低減してくれるので、嘘みたいに開閉がスムーズになりますよ!

最後に

子供が使うので、前回より時間を掛け、丁寧に仕上げた事で、使い勝手の良い引出しが出来たと思います

更に、成長に応じたカスタマイズも出来るので、成長していく子供の要求にも答えられそうで、とても満足しています

★使う人の喜ぶ顔を想像しながらのDIYって最高ですね!★