トリマーでDIYをワンランクアップ! - テクニック編 -

電動トリマーを使いこなす

電動トリマーは先端のビットを付け替える事でさまざまな加工が可能になります

そしてビットの使い方を覚えることで、テクニックの幅が広がり、作品の出来栄えがワンランクアップします

今回は電動トリマーでよく使うテクニックについてお話したいと思います

電動トリマーを初めて使う人や、電動トリマーを安全に使いこなす為の、扱い方や作業ルールに関して詳しく知りたい人は「トリマーでDIYをワンランクアップ! - 基礎編 - 」を先に一読してから、こちらを読み進めて下さい

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装飾加工

トリマー=装飾加工と言えるほど、一番良く使うテクニックです

使うビットによって さまざまな形状に加工出来るので、ケースに表示されている加工形状を参考にビットを選びます
これは私が購入したE-Value 超硬ルータービットセット 6mm軸 10本組 ERB6-10Rですが、ビットの下に加工形状が表示されています

表示されている形状、サイズ(R径)を参考にすると、思い通りの加工形状に削れますよ!

ただ、ベース面からビット先端までの距離によって加工形状が変化する場合も有るので、ビットを付け替えた後は、端材で加工形状を確認する癖をつけましょう

ここでは使用頻度の高いボーズ面ビットを使った、面取り加工について説明します

ボーズ面ビットは角を丸くするビットの名称で、コロ(ベアリング)付きとコロなしがありますが、コロ付きの方が扱いやすいので、初めての方はコロ付きを選ぶと良いでしょう

使い方はコロを材料に沿わせて押し進めるだけで下記写真のように削れます
ボーズ面ビットで全ての角を面取りをする場合は、(1) ⇒ (2) の順(厚み側の面取りを先)にするとキレイに仕上がります

また(1)の面をもっとキレイに仕上げたい人は、この後説明するコーナー加工後、ボーズ面ビットを使うと良いでしょう

この加工に使用したのはSK11 ルーター・トリマー ボーズ面ビット 25mm SRB-9という面取り径:25mmのビットですが、面取りを大きくしたい場合は29mm、32mmなどのビットを使うと良いでしょう

コーナー加工

コーナーの角を丸くするR加工はいろいろな方法がありますが、トリマーを使う方法が一番キレイに仕上がります

使い方としては
  1. 合板などのベース材を用意する
  2. テンプレートガイドが干渉しない厚みの板を用意します

  3. コンパス等を使って、加工線を描く
  4. ひもに鉛筆を付けて、コンパス代わりにする方法もあります

  5. 取扱説明書を参考に、ガイドをトリマーに取り付ける

  6. ガイドセンター穴を加工円の中心に合わせ、皿ビスで固定
  7. 取扱説明書には「釘で固定」と書いてありますが、釘だとガイドがガタ付くので、私は穴径より少し頭の大きい皿ビスで固定します

    皿ビスは、ネジの締付け具合でガイドがガタつかず、トリマーがスムーズに動くように調整出来るので、釘より楽でキレイに加工出来ますよ!

  8. 回転軸からビット内側までの距離を、切断したい半径に合わせる

  9. 回転軸を中心にトリマーを動かす
  10. 切削方向に注意しながら、コンパスを使う要領で削っていきます(切削方向に関しては「トリマーでDIYをワンランクアップ! - 基礎編 -」をご覧下さい)

  11. サンドペーパーでバリ等を削り、滑らかに仕上げる

  12. 実際加工したい材料にベース材をクランプ等で固定する

  13. トリマーにテンプレートガイドを取付ける
  14. メーカーにより呼び名が多少が異なりますが、取扱説明書を参考に、トリマー本体に取付けます

  15. テンプレートガイドが加工材に干渉しない事を確認する
  16. ベース材が薄いとガイドの先端が加工材に干渉するので注意して下さい

  17. ベース材に沿わせながら、トリマー動かして材料を削る
  18. 1回の切削深さは5mm以下を目安に、ビットの長さを調整しながら数回に分けて削っていきます

    もし材料が硬い場合は、安全の為に、1回の切削深さを3mm以下にして削りましょう

  19. サンドペーパー等で仕上げると完成です
  20. トリマーでも削り始めと、削り終わりは角が出来やすいので、サンドペーパーやサンダーで角を滑らかに削って下さい
加工材料にトリマーガイド固定穴があいても構わない場合は、ベース材が不要になるので、2.~7.の作業だけでOKです

またテンプレートガイドなどがオプション扱いになっている製品もあるので、加工前には部品の有無も確認して下さい(高儀 EARTH MAN 電動トリマ TR-100は全て同梱されていました)

段差解消

引き出しを作る時など、底板と側板に段差が出来る事があると思います(私は良くありますと言うか、わざと段差を作ります

その段差はトリマーを使う事で、段のないキレイな仕上がりになります
こちらは学習机の引出しを作った時の写真ですが、箱を作る時に重宝するテクニックなので、覚えておいて損はないですよ!(引出し作りに関しては「子供が喜ぶ引出しの作り方」をご覧下さい)

その時に使うのが目地払いビットです

使い方は
(1)基準面にコロを合わせ切削

(2)切削面を基準に残りを切削

(3)数回後、段差がなくなる

写真の場合、3~5mmづつの計4回切削しましたが、厚みが5mm以下の場合は1回の切削でOKです
箱などを作る時、最初っから寸分の狂いもなく材料を切断して、段差なく材料をつなぎ合わせる事は至難の業だと私は思います

そこで私の場合、材料を少し大きめにカットし、組み立てた後 トリマーで段差を解消する方法を使います

この方が通常の方法よりキレイに仕上がるので、私のおススメのテクニックの一つです

溝加工

板をつないだり、間仕切りを作る時に使うテクニックで、溝幅に応じたストレートビットを使います

キレイに仕上げるコツは、目標の溝幅より細いビットを使い、数回に分けて切削する事です

私の場合、切削線より2mmほど内側を荒削りした後、切削線に沿って削ります
写真は幅10mm、深さ5mmの切削に対して切削径6mmのビットを使い、深さ3mmで計6回、加工しています

掘り込み加工

こちらもストレートビットを使います
(1)溝加工同様、切削線より2mmほど内側を荒削り

その後、切削線に沿って仕上げ削りをしましょう

溝加工、掘り込み加工共に言えることですが、切削量が少ないほど加工面がきれいになるので、仕上げ時の切削量は少なめにする事が肝心です

その他のテクニック

ここでは紹介していませんが、その他にも継手、ホゾ組みなどいろいろなテクニックがあるので、詳しく知りたい方はDIYシリーズ新 トリマー&ルーター テクニックで調べてみてはいかがでしょうか?

★電動トリマを使うと今までとは見違えるような作品に仕上がります★