VBA（マクロ）の知って得ワザ vol. 3

小数点を扱うデータは要注意！

今回は変数の型 「Singe」と「Double」の使い分けについて説明します

小数点を扱う変数の型には「Single」と「Double」があります

一般的に

• Single：有効数字約7桁
• Double：有効数字約15桁

とあるので、余程のことが無い限り「Single」で十分のように思われますが、実際どうなのか？検証してみたいと思います

本ページにはプロモーションが含まれています

サンプルデータ

サンプルデータはVBA（マクロ）の知って得ワザ vol. 2と同じデータを使用します

比べてみよう！

例文1

Sub test1()

Dim myMax As Single

Dim myAns As Single

Dim myScope As Range

myAns = Range("B4").Value

MsgBox "変数の型がSingleでは：" & myAns & "gです"

Set myScope = Range("A2:A6")

myMax = Application. _

WorksheetFunction.Max(myScope)

myAns = myScope.Find(myMax). _

Offset(0, 1).Value

MsgBox "Singleで求める重量は" & myAns & "gです"

End Sub

解説1

• 1行目：最高温度を入れる変数をmyMaxにします




• 2行目：最高温度時の重量を入れる変数をmyAnsにします




• 3行目：検索範囲を入れる変数をmyScopeにします




• 4行目：myAnsにB4セルの値を入れます




• 5行目：myAnsの値を確認します





• 6行目：myScopeの範囲をA列2行目からA列6行目にします




• 7行目：検索範囲の最大値をmyMaxに入れます




• 8行目：Findで見つけた最大値のセルの右横の値をmyAnsに入れます




• 9行目：メッセージBoxで最高温度時の重量（myAns）を確認します


実行時エラーが発生しました

では変数の型をDoubleに変えた場合はどうでしょうか？

例文2

Sub test2()

Dim myMax As Double

Dim myAns As Double

Dim myScope As Range

myAns = Range("B4").Value

MsgBox "変数の型がDoubleでは：" & myAns & "gです"

Set myScope = Range("A2:A6")

myMax = Application. _

WorksheetFunction.Max(myScope)

myAns = myScope.Find(myMax). _

Offset(0, 1).Value

MsgBox "Doubleで求める重量は" & myAns & "gです"

End Sub

解説2

• 1行目～2行目：変数の型をSingle ⇒ Doubleにします




• 3行目～4行目：解説1と同じです




• 5行目：myAnsの値を確認します





• 6行目～8行目：解説1と同じです




• 9行目：メッセージBoxで最高温度時の重量（myAns）を確認します


こちらは例文1と違い、メッセージBoxが表示されました

別の方法で再度確認する

Findメソッドが悪さをしているのではないか？と考える人もいると思うので、同じく検索時によく使うVlookup関数で確認してみます

サンプルデータはVBA（マクロ）の知って得ワザ vol. 2で使った例文1の変数myMaxとmyAns1を「Single」 ⇒ 「Double」に変更しただけです

しかし結果はFindと同じで

エラー番号は違いますが、こちらも実行時エラーが表示されました

検証結果

例文1と例文2の違いは変数の型が「Single」か「Double」かの違いだけなので、有効桁数に関係なく小数点を扱う場合は「Double」を使った方が良いという結論に至りました

★小数点は「Double」という習慣付けをすることにしました★